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そういえば「Z世代」ってなに?

じつにハイボールがすすんだ夜だった

2025/10/14火曜日 キリンチャレンジカップ

まさか生きてるあいだに「日本がブラジルに勝利」するのを2回も目撃するとは、しかも2点のビハインドから3得点の大逆転勝利

人生はこうでなくちゃと久しぶりに興奮した

しかも今回招集されていない主力級の選手がまだいるのだから、今度こそワールドカップでベスト8の壁を突破してくれるのではと期待せずにいられない

 

最初の勝利は1996年アトランタ五輪、日本のサッカー五輪代表がブラジルを1-0で破った伝説の「マイアミの奇跡」

0ー0で迎えた後半27分、日本の長い縦パスを処理しようとしたブラジルのディフェンダーとゴールキーパーが衝突、倒れこんだ2人は動けない、ころころとボールは無人のゴールに向かって転がる

そこに現れたのは「得点の匂いがした」とゴール前に突入していた伊東輝悦、本来守備的なポジションに位置しているはずの選手がネットを揺らし先制点を挙げた。

まさかの先制点に実況アナウンサーも混乱、テレビの前の私も膝立ちで大興奮

残り時間はまだ20分もあったが、名ゴールキーパー川口能活がスーパーセーブを連発、サッカー王国ブラジルの猛襲をチーム一丸で1点を守り切り快挙を達成

自分とさほど年齢の変わらない選手たちが「相手のアクシデントで拾った1点」といえど、ロベルトカルロスやロナウジーニョ達にバチボコに攻められながらも耐えて耐えて奇跡をおこした

ウィキペディアによれば、ブラジルが放ったシュートは計28本。対する日本のシュートは、たったの4本だったそうだ

「この世に絶対はない」それを学んだあの日から30年

こうしてサッカー王国に勝利をおさめた日本代表に今度は「継続こそが最大の近道」だと教わった

 

とある書き込みにハイボールがとまる

日本代表の勝利にさぞかしSNSも沸いているだろうと上機嫌でスマホを覗いてみると、『Z世代でもやりゃ出来んだな』という旨の書き込みを目にした

ゼットセダイ…  Z世代という言葉の響きに私はなんとなく「根性論信者の古い人間が今どきの若者を腐す(くさす)ときに使う凶器のキーワード」もしくは「ゆとり世代の次の世代をZ世代と呼ぶ」と解釈をしていた

何も知らなくて申し訳ないが、まるで良い印象がない..
いったいZ世代ってなんなんだろう..?
おそらく良い言葉ではないだろう

グーグルやAIに聞けば一瞬で答えが出るだろうが、それではブログを書く甲斐がない。まずはZ世代についてイメージしていたことを吐き出そうと思う。

 

Z世代について空想してみよう

Zがつくということは、おそらくアルファベットの最後のZが関係しているに違いない。最後の世代という意味か?いや、もっと軽視してるはず..

Zの書き順か?左上から右上まで物事がすすんだら途中を端折って一気に左下から右下まですすむ、つまり中身空っぽ世代を揶揄しているのか?

頭文字のZからか?絶好調世代、絶望、全然使えない、残念、地味..もしかして、あの東北の震災以降にうまれた世代なのでは?

君が代斉唱から2時間、すでにハイボールのおかわりは片手を超えた、考えても酔いがまわるのでGoogleで検索

 
 
ふうぅん。
 
 
 
はぇ?


すまんGoogle.. 意味がわからん…
ゼットのゼの字もひっかかってない….
 
いったい何をどう解釈すればゼットにたどり着くのだろう?
これいじょうのハイボールは翌朝に支障をきたす、こうなれば潔く降参しZ世代についての理解を深めたほうが賢明だ
 
検索をつづけていくにつれ「彼ら彼女らZ世代」が軽視される理由がみえてきた

なるほど。そういうことか『Z世代』

  • Z世代という言葉自体はアメリカから来たもので「Generation Z:ジェネレーションゼット」を和訳したもの、Z世代の前には「Y世代」があり、Y世代の前には「X世代」がある。

  • なんとZ世代の次の「α世代 – アルファ世代」がすでに生まれている。

  • 各世代には生まれた時代特有の「特徴」がある、Z世代の主な特徴は産まれたころには既にインターネットが普及し物心がつく頃にはスマホを利用していてSNSに親しみがある

・X世代(ジェネレーションX)1965~1979年
・Y世代(ミレニアル世代)1980~1995年
・Z世代(ポストミレニアル世代)1996~2012年
・α世代2013年~
 
 
ほう。なるほどなるほど。
どうやらワタシはX世代の後半に分類されるようだ
 
ワタシが40代になったころ、ジャスコのフードコードで「おめぇ早く食えよ!!」と金髪のヤンママに吠えられていたあの5歳にも満たないあの子が、スマホで違法アップロードされていたアンパンマンを見ていたあの幼児がZ世代の後半もしくはα世代の先頭ということか
 
 

『あんな親に育てられたら子供も同じように育つだろう、悪いのは育てた親なのに、あの子が大人になったときに馬鹿にされなきゃいいな』とイラついたことを思い出した

なぜZ世代は軽視される?

Googleの情報だけでは偏りそうなのでChatGPTにも聞いてみると、どうやらZ世代が軽視されるのは今年還暦60歳になるX世代さらにその上にいたバケモノ世代に起因があるようだ

(*ここからの記事には1965~1979年生まれのX世代が登場しますが、同じ世代でも14歳の幅がありますのでブログをご覧のかたには解釈と補完をお願いします)

いまから60年前、1965年(昭和40年)はX世代が誕生した元年で、家庭のテレビが白黒からカラーになり、固定電話がひかれ、冷蔵庫・洗濯機・テレビが「3種の神器」と呼ばれステータスとなる時代に生まれる

X世代の多くは『子どもは外で遊べ』といわれる幼少期を過ごし、サザエさんに出てくるような近所の空き地や路地での外遊びが基本。学校では教師の体罰も愛があれば許された

人口がどんどん増えていった時代なのでとにかく団体行動が求められる時代でもあった

 

バブル景気のど真ん中で社会人スタートをきった人が多いのがX世代

今回調べてわかったが、彼らの事をワタシはかんぜんに見誤っていた

シンプルになめていた。いまの還暦の人って超若いのだ

1979年 彼らが中学2年生(14歳)のときにウォークマンが登場しており、1983年にはディズニーランドファミコンが登場する(18歳)。

さらに日本コカ・コーラがアクエリアスを発売、大塚製薬からはカロリーメイト、なんとG-SHOCK入浴剤「バブ」もこの年に登場している。生きていれば、「I LOVE YOU」などの名曲でしられる尾崎豊が今年60歳

ちなみにアメリカではマイケルジャクソンが25歳のときにショートフィルム「スリラー」のミュージックビデオを発表したのが1983年である

バブル景気に沸き就職先は選び放題

学生1人に対して求人倍率が3倍、多くの民間企業が卒業前の学生を研修と称して接待する通称「青田買い – あおたがい」をするほど新卒者の奪い合いが激化した

今では考えられないがバブル絶頂期には公務員が不人気だったぐらいの好景気で、国のため、家族のため、ましてや会社のためよりも、自分の人生を楽しむ為に彼らは職業が選択できた

彼らを待っていたのは寝ずに働いたバケモノ

つい最近まで学生だったX世代を待っていたのは過酷な労働環境のなか文字通り寝ないで働くバケモノ世代、X世代よりも前の世代でAIによるとベビーブーマー世代と呼ぶそうだ

ベビーブーマー世代の特徴は

  • 努力すれば報われるという思考が非常につよく、過去の成功体験を時代や環境に関係なく普遍的な真理であると錯覚している
  • どんどん人口が増えた影響を受けた世代で、受験や就職活動で激しい競争を経験したため、競争意識と同時に、共に困難を乗り越えた同世代への仲間意識が強い


ベビーブーマー世代の働きかたは

  • 終身雇用と年功序列
  • 売上至上の強いノルマを達成するために長時間労働
  • アフター5の接待

『どんなに辛くても定年まで会社にいれば給料は上がり続け、退職金も出て老後が安泰』
『残業や休日出勤は美徳であり会社への尊い貢献』
『プライベートを犠牲にして接待することは善行だ、出世のためなら当然だ』と寝ずに働き接待の腕を磨いた

 

”努力は報われる。もし報われない努力があるのならば、それはまだ努力と呼べない”

令和の現代でも頻繁に見聞きし日本人の心に刻まれているこの言葉は世界のホームラン王「王貞治 おう さだはる」が生んだ名言である

血のにじむ努力を重ねれば必ず何らかの形で報いがかえってくる事を証明したスーパースターの言葉は彼らベビーブーマーにガッチリとハマる

競争意識と団体行動が染みついた世代である

『みんながやっているんだから自分もやらなきゃだめだ』
『あいつが出来るなら俺もやらねば』
『劣っているならば他人の倍、努力すればいい』

こうしてベビーブーマー世代はガンガン働いた
当時の法律も今と違い残業の規制もゆるい、自分のことは後回し、出世のため家族のため、寝ずに働いた

その甲斐あって会社も成長し給料も上がる。仕事は変わらず激務を極めたが、家族の生活も豊かになった

『 ほんとうに努力は報われた 』この成功体験が下の世代に良くも悪くも脈々と継承されることになる

「自分たちがこうして結果を残してきたのだから、後輩にも同じことをやらせば良い」
「自分たちで出来たのだから、相手も出来るはず」
「自分たちも最初はキツかったが、今ではあの経験に感謝している」

こうして実務経験ゼロ、学生気分も抜けきらないX世代が後輩として集められると嫌われ者になってでも多少のスパルタは必要不可欠だと、日常的にパワハラとみなされる言動でX世代の指導にあたるものが出始める

パワハラという言葉は2000年代まで存在しておらず、働き過ぎによる過労死が問題になったのは1980年代後半である。

上司の指示に異論を唱えないことが美徳とされてた時代で育ったベビーブーマーの指導は今のご時世なら全てがパワハラになる絵に描いたようなブラック指導

部下を大声で叱責したり、個人の能力を否定するような発言が日常的にみられていたそうで、後輩が音(ね)を上げれば『根性が足りない』『俺がお前らのころは寝ないで働いた』と責めたてた

良かれとおもって悪役を演じる者もいたが、自分の段を上げるよりも相手の段を下げたほうが楽だと理不尽を押し付けるものも多くいた

「何が分からないのかが分からない」劣悪な環境がルーキーを追い込む

質(たち)が悪いことにこの時代はマニュアルが整備されていない企業も多く、仕事は教わる物じゃなく目で盗むもの、言われてから動くような奴は半人前といわれる

昨日と同じことをしていたのに上司のその日の気分でダメ出しをくらう、なにが悪かったのかを聞いても『自分で考えろ』突っ返される

毎日の残業、休日は接待でつぶされる。酒の席ではピエロを命じられ、反論も許されず、命令に逆らえば翌日から孤立。ここまでくるといじめそのものであるが、ブラック企業という言葉もなく「いじめられる側にも問題がある」という考えがまかり通る時代でもあった。

近年ようやくパワハラが法律で規制され上司の言動にブレーキがかかるようになる

こうして部下や後輩に同じ痛みを与える悪い伝統が下に下にと引き継がれていったが、ようやく近年パワハラ防止法が施行され、以降は下手に物が言えない世の中になっていく。

ジェネレーションギャップを埋めようと飲みに誘うこと、自分の若い頃の働き方を語ることさえ受け取る側がパワハラだと言えば問題になる

「俺のころは..」
「あんな事してら俺の頃だったら..」
「こんなレベルで給料もらえるんだな..」
少子化の影響もあり下の者に気を使うことが評価される社会になった、思ったことを相手にぶつけるよりも距離をおいたほうが身のためになり、結果コミュニケーションも薄くなる

こうして自分たちの頃と比べて今の若者は楽でいいなという大人が増えた

そうか

そういうことか

なぜZ世代が上の世代から下に見られるのかが理解できた

いい歳した大人が顔も名前も伏せて、Z世代でもやりゃ出来んだな。だなんて随分と上から物を言うではないかと思っていたが、この投稿にこんな感情が込められていたのかもと想像すると複雑な気分になってしまった。

Z世代、これから社会に出るα世代とどう接するか

年齢を重ねたおかげで腹を立てることは無くなってきたが、若者に対して「こんな事も知らんのか?」と心配になることがワタシにもある

そんな態度で社会人が務まるのか?と聞きたくなることもあるが、彼らを理解しなければ成長が終わる

さきに生まれた奴が偉いと勘違いし、自分の物差しだけで物事をはかるのは若者に限らず相手に失礼である。逆に彼らから学ぶことも山ほどあるはずのにプライドが邪魔してその機会から逃げていては老害まっしぐらだ

時代も変われば法律も変わる
学ぶ教科書の中身も変わる
これだけインターネットが浸透した時代に生まれた子供を相手にアナログをぶつけるのは筋違いなのだろう。

頼まれてもいないのに若者を強くしようとするのがハラスメントになる時代、こちらから見る彼らへの景色があるなら、彼らが見ている景色がある。

距離を置くよりも考えを理解しようと思った。

これからはLINEで辞めると言ってきたスタッフも許すことにする(冗談)


最後までご覧いただきありがとうございました

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